平成22年4月1日に実施される診療報酬改定の概要及び解説をしているサイトです。
医療機関において褥瘡等を予防する取組みを促進するため、入院期間が1年を超える後期高齢者に対して褥瘡等の処置を行った場合の費用を現行上包括評価としている。
こうした長期の入院医療を要する患者における褥瘡等の予防は年齢を問わず重要であることから、対象者を全年齢に拡大する。
区分 | 改定前 | 旧点数 | 改定後 | 新点数 |
J001-5 | 【後期高齢者処置】 (1日につき) 注1 高齢者医療確保法に規定する療養の給付を提供する場合であって、入院期間が1年を超える入院中の患者に対して褥瘡処置を行った場合、その範囲又は回数にかかわらず、所定点数を算定する。 2 当該褥瘡処置に係る費用は、所定点数に含まれるものとする。 |
12点 | 【長期療養患者褥瘡等処置】 (1日につき) 注1 入院期間が1年を超える入院中の患者に対して褥瘡処置を行った場合、その範囲又は回数にかかわらず、所定点数を算定する。 2 当該褥瘡処置に係る費用は、所定点数に含まれるものとする。 |
24点 |
J001-6 | 【後期高齢者精神病棟等処置料】 (1日につき) 注1 高齢者医療確保法に規定する療養の給付を提供する場合であって、結核病棟又は精神病棟に入院している患者であって入院期間が1年を超えるものに対して、創傷処置や皮膚科軟膏処置を行った場合、その種類又は回数にかかわらず、所定点数を算定する。 イ 創傷処置(熱傷に対するものを除く) (1)100cu以上500cu未満 (2)500cu以上3,000cu未満 ロ 皮膚科軟膏処置 (1)100cu以上500cu未満 (2)500cu以上3,000cu未満 |
15点 | 【精神病棟等長期療養患者褥瘡等処置】 (1日につき) 注1 結核病棟又は精神病棟に入院している患者であって入院期間が1年を超えるものに対して、創傷処置や皮膚科軟膏処置を行った場合、その種類又は回数にかかわらず、所定点数を算定する。 イ 創傷処置(熱傷に対するものを除く) (1)100cu以上500cu未満 (2)500cu以上3,000cu未満 ロ 皮膚科軟膏処置 (1)100cu以上500cu未満 (2)500cu以上3,000cu未満 |
30点 |
局所陰圧閉鎖療法用材料に係る技術料の評価を行う。
区分 | 改定後 | 新点数 |
J003 | 局所陰圧閉鎖処置 (1日につき) 1 被覆剤を貼付した場合 イ 100cu未満 ロ 100cu以上200cu未満 ハ 200cu以上 注 初回のみ、イにあっては1,690点、ロにあっては2,650点、ハにあっては3,300点を加算する。 2 その他の場合 | 1,600点 1,680点 1,900点 900点 |
在宅において透析を実施している患者が、症状の増悪や透析効果の低下によって当該医療機関において血液透析や腹膜灌流を行われた場合、その手技料の算定を認める。
区分 | 改定前 | 旧点数 | 改定後 | 新点数 |
J038 | 【人工腎臓】 区分番号C102又はC102-2に掲げる在宅自己腹膜灌流指導管理料又は在宅血液透析指導管理料を算定している患者に対して行った人工腎臓の費用は算定しない。 |
【人工腎臓】 区分番号C102又はC102-2に掲げる在宅自己腹膜灌流指導管理料又は在宅血液透析指導管理料を算定している患者に対して行った場合は、J042腹膜灌流「1」と合わせて週1回に限り算定する。 |
||
J042 |
【腹膜灌流】 区分番号C102に掲げる在宅自己腹膜灌流指導管理料を算定している患者に対して行った連続携行式腹膜灌流の費用は算定しない。 |
【腹膜灌流】 区分番号C102に掲げる在宅自己腹膜灌流指導管理料を算定している患者に対して行った連続携行式腹膜灌流の費用は、J038人工腎臓と合わせて週1回に限り算定する。 |
入院で行う慢性維持透析について包括評価に変更する。なお、入院において、急性腎不全等に対して実施する人工腎臓については、引き続き出来高評価を行う。また、エリスロポエチンの価格が低下し、同じ効能を有するが低価格のダルベポエチンへの置換が進んでいる現状を踏まえ、包括点数を見直す。
区分 | 改定前 | 旧点数 | 改定後 | 新点数 |
J038 | 【人工腎臓】(1日につき) 1 入院中の患者以外の患者に対して行った場合 イ 4時間未満の場合 ロ 4時間以上5時間未満の場合 ハ 5時間以上の場合 2 その他の場合 |
2,117点 2,267点 2,397点 1,590点 |
【人工腎臓】(1日につき) 1 慢性維持透析の場合 イ 4時間未満の場合 ロ 4時間以上5時間未満の場合 ハ 5時間以上の場合 2 その他の場合 |
2,075点 2,235点 2,370点 1,580点 |
人工腎臓における合併症防止の観点から、使用する透析液についてより厳しい水質基準が求められている。こうした基準を満たした透析液を使用していることに対する評価を新設する。
区分 | 改定後 | 新点数 |
J038 | 透析液水質確保加算 (1日につき) |
10点 |
【算定要件】
新規医療材料の保険適応において、区分C2については新たな技術料を設定し評価すべきものであることから、それぞれ技術料を新設する。またその他の医療材料等についても、診療行為の実施を踏まえて、適正な評価体系に見直す。
区分 | 改定後 | 新点数 |
J045-2 | 一酸化窒素吸入法 (1時間につき) |
920点 |
【算定要件】
下記のいずれかの施設基準の届出を行っている医療機関において算定できる。
@新生児特定集中治療室管理料(A302)
A総合周産期特定集中治療室管理料(A303)
生体検査や処置の一部の点数は、使用する機器の価格や検査に要する時間に比べて高い評価となっているとの指摘がある。これらを踏まえ、使用する機器の価格や検査に要する時間等のデータに基づき、適正化を行う。
区分 | 改定前 | 旧点数 | 改定後 | 新点数 |
J055 | 【いぼ焼灼法 】 1 3箇所以下 2 4箇所以上 |
220点 270点 |
【いぼ焼灼法 】 1 3箇所以下 2 4箇所以上 |
210点 260点 |
J056 | 【いぼ冷凍凝固法】 1 3箇所以下 2 4箇所以上 |
220点 270点 |
【いぼ冷凍凝固法】 1 3箇所以下 2 4箇所以上 |
210点 260点 |
スポンサードリンク
平成22年度 診療報酬改定の概要と解説は、平成22年4月1日に実施される診療報酬改定の概要及び解説をしているサイトです。
Copyright 平成22年度 診療報酬改定の概要と解説 2010